Japan-Insights
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Stories List
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2024.8.20
伝統的デザインを通して異文化間の結びつきを探る
アートや音楽は異文化交流の媒体としてよく用いられるが、マレーシアのマラ工科大学(UiTM)でデザインを学ぶ学生たちにとって、家具制作は大学の最終年度の様々な取り組みや、将来のキャリアに向けた新たな視点をもたらしてくれるものだった。東芝国際交流財団の助成を受け、学生たちは日本の伝統的な木工技術を学ぶため、教員とともに2023年に日本を訪れた。
訪問団の団長であり、UiTMのケダ校の工業デザイン学科の教員であるワン・ヌール・ファアジア・ワン・オマル博士に、研修ツアーを振り返り、今回の経験が職員と学生の双方にどのような恩恵をもたらしたかを語って頂いた。取材・執筆:橘高ルイーズ・ジョージ
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2023.12.15
セバスチャン・ルシュヴァリエ博士インタビュー
高齢者介護におけるケア主導型イノベーション: 3年にわたる日仏プロジェクトが新たな段階へ
Japan-Insightsでは、このほど東京で、イノベーション、制度改革、公共政策の研究を専門とする労働経済学者であり、教鞭も取るセバスチャン・ルシュヴァリエ博士と面会し、現在注力しているプロジェクトについてお話を伺った。日仏間の学術交流を促進する財団の理事長を務めるルシュヴァリエ博士は、東芝国際交流財団の助成事業であり、特に高齢者介護の分野において、ウェルビーイング(幸せ・健康・福祉の包括的概念)をイノベーションの中心に据えることを目的とする学際的イニシアチブ「INNOVCARE」のリーダーを務めている。このプロジェクトは、これまで18の加盟機関から60名(うち7名は日本)のメンバーが参加するまでに発展した。今年で3年目を迎えたこのプロジェクトの成果は、高齢者の長期ケアに関するフランスの国家政策目標に最終的に反映されることが期待される新たな段階に入りつつある。
取材・執筆:竹馬スーザン
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2023.10.17
レー・ティ・トゥ・ジャン博士インタビュー
グローバルな視点で日本研究の新たな時代を切り開くベトナム国家大学
2023年は日越外交関係樹立50周年の年である。ベトナム国家大学ハノイ校(VNU)の日本研究学科にとっても、今年はさまざまな意味で記念すべき節目の年と言える。東芝国際交流財団(TIFO)からの継続的な支援を受けて、同校の東洋学部日本研究学科では、ベトナムで初となる日本研究の大学院課程(修士・博士)を開設した。海外の学術機関との総合的な国際ネットワークの構築においても大きな進歩を遂げている。Japan-Insightsでは、同校の東洋学部で学部長を務めるレー・ティ・トゥ・ジャン博士に話を伺い、こうした新たな取り組みがベトナムにおける日本研究と日本とベトナム両国の関係にとってどのような意義を持つのかを語っていただいた。
取材・執筆:橘高ルイーズ・ジョージ
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2023.9.1
ヴェレナ・ブレッヒンガー-タルコット博士インタビュー
アジア域内や地域横断的な比較研究視点に基づいた将来の日本研究に向けて
~次世代研究者の育成を中心としたEAJSの取り組みと狙い~ヨーロッパ日本研究協会(European Association for Japanese Studies:略称 EAJS)は、今年8月、ベルギーのゲント大学で3年に一度の国際会議を開催すると共に、協会創立50周年を迎えた。同研究会の会長を務めるヴェレナ・ブレッヒンガー-タルコット博士に、日本研究のグローバル化を進める上で、日本研究を進める上で大切な比較研究的視座を醸成し、アジア域内や地域横断的なネットワークを強化する上で若手研究者への支援がいかに大切であるか、を語って頂いた。
取材・執筆:竹馬スーザン
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2023.4.27
タラ・マクガワン博士インタビュー
海外の日本研究を支える図書館司書業務と情報リソース共有への取り組み
ニュージャージー州プリンストンで日本研究を行うタラ・マクガワン博士。北米日本研究資料調整協議会(NCC)の専務理事も務める博士に、同協議会のライブ配信イベントの実施やウェブサイトの新企画の立ち上げなど、東芝国際交流財団(TIFO)の助成金を活用して行った最近の取り組みについてお話を伺った。一連の取り組みの実践が、NCCが日本研究に携わる人々に提供する多くの情報サービスの認知度向上につながっている。
取材・執筆:竹馬スーザン
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2023.3.17
バーバラ・ルーシュ博士インタビュー
日本特有の文化から世界の文化へ 日本の伝統音楽の魅力を高めるコロンビア大学の取り組み
音楽には、言葉や文化・時間を超越して私たちを結びつける力がある。それを実証しているのがニューヨーク州のコロンビア大学日本文化戦略研究所(略称IMJS: Japanese Cultural Heritage Initiatives, Columbia University)の活動だ。同研究所の所長を務める同大学名誉教授(日本文学・日本文化史)のバーバラ・ルーシュ博士に、日本の伝統音楽(邦楽、雅楽)に対する同研究所の取り組みと、東芝国際交流財団(TIFO)の支援を得て、こうした和楽器を用いた音楽がどのように新たな聴衆を世界中から獲得しつつあるのか、お話を伺った。
取材・執筆:橘高ルイーズ・ジョージ
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2023.2.3
サイモン・ケイナー博士インタビュー
奈良からノリッチへ: シルクロードで重なり合うアイデンティティの物語
イギリス人の考古学者で、セインズベリー日本藝術研究所(Sainsbury Institute for the Studies of Japanese Arts and Cultures)の統括役所長を務めるサイモン・ケイナー博士に、当財団が助成事業として支援するシルクロード・キュレーション・プロジェクト(現地調査に基づく調査研究プロジェクト)の近況を伺った。
取材・執筆:竹馬スーザン